誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)という言葉を、聞いたことはありますか?
誤嚥性肺炎は時には死を招くほどの危険な病気です。
実際、肺炎は日本人の死因の第3位にあげられています。※1
今回は誤嚥性肺炎の原因と、その予防方法について解説していきます。
通常、食べ物は口の中、のどを通って食道、そして胃へと流れていきます。
しかし、食べ物が誤って気管に入り、肺へと行くことを誤嚥と言います。※2
そして肺に細菌が入って感染を起こすことで、誤嚥性肺炎は重篤化します。
昔は“肺炎”というと、抵抗力の下がった患者さんが外部からの細菌に感染して肺炎を起こすと考えられていました。
しかし研究が進むにつれ、お口の中の細菌が食べ物や唾液と共に肺に運ばれることによって誤嚥性肺炎が起こることがわかりました。
誤嚥を招きやすくなっている方の特徴として、以下のことが挙げられます。
1.以前と比べてむせやすくなった
2.ご飯を食べる時間が前よりも長くなった
3.パサパサしたものを食べられなくなった
4.食べる量が減った
5.体重が減った
6.声がしゃがれる
7.タンが絡まりやすくなった
8.食べ物が口の中に残るようになった
9.食事の後、食べ物が喉に残っているように感じる
10.歯科医院での治療中、喉に水が貯められなくなった
11.寝ている時に、急に咳き込んで目が冷めるようになった
これらの項目に当てはまる方は、誤嚥しやすい傾向にあります。
誤嚥しないように予防していきましょう。
※1 誤嚥性肺炎は原因疾患により繰り返す特徴がある為、予防が大切です。
※2 原因として脳梗塞、胃食道逆流、認知症、鎮静薬の過剰投与、反回神経麻痺、大脳基底核梗塞では、迷走・舌咽神経の障害からのサブスタンスP放出が減少して咳反射や咽頭反射が抑制され誤嚥が起きます。
ひかり歯科クリニック山手台院
院長 北川 泰司