歯周病を悪化させる主な要因の一つは歯石です。
歯科医院で定期的にクリーニングを受けることは大切ですが、歯石をできるだけためないためにどんなことができるでしょうか?
今回は、歯石をためにくくするセルフケアについて解説していきます。
歯石とは、歯にたまったプラーク(細菌の塊)が唾液の中に含まれるカルシウムやリンなどの無機物によって石灰化し、固く石のように沈着したものです。
歯石は歯ぐきより上の目に見える部分に沈着するだけでなく、歯と歯ぐきの境のポケットと呼ばれる溝の中に沈着することもあります。これを縁下歯石と言いますが、この縁下歯石は歯周病を悪化させる原因になります。
どうして歯石が歯周病を悪化させてしまうのでしょうか。
実は、歯石そのものが歯周病を悪化させるわけではありません。しかし、歯石は表面がザラザラしているのでプラークを寄せ付けてしまいます。
プラークの中の歯周病菌は毒素を出し、徐々に歯を支える周りの歯槽骨を溶かしていきます。骨が溶ければ溶けるほど、歯はグラグラし、最終的には抜けてしまいます。これが歯周病のメカニズムです。歯石は歯周病の直接の原因であるプラークを寄せ付けるため、歯周病をどんどん悪化させます。
歯石は一度ついてしまったら歯ブラシでは落とせません。
そのためできるだけたまらないように、気をつけなければなりません。
以下の点を意識的に行いましょう。
歯石をためないためには、プラークをためないようにしなければなりません。
プラークは4~14時間で形成され始めます。できるだけ毎食後歯磨きをしましょう。
特に夜は10分ほど時間をかけて丁寧に磨いてください。
歯石が1番つきやすい場所は下の前歯の裏側です。
また磨きづらい歯と歯の間にまず沈着しやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して歯間部の汚れを落としましょう。
どんなに頑張って歯を磨いているつもりでも、磨き残してしまうところはあります。
定期的に歯科衛生士から正しいブラッシング方法を教わり、磨き残しを減らしていきましょう。
歯石はプラークが石灰化したもので、歯周病を悪化させる要因です。
歯石をためないためには、プラークが歯に残らないようにしなければなりません。
できるだけ毎食後に歯磨きをしましょう。
特に夜は時間をかけ、歯間部の清掃も行なってください。
また歯科医院でブラッシング指導を受けましょう。
しかし、どんなに頑張っていても歯石は多少ついてしまいます。
3ヶ月に1回を目安に、歯科医院でクリーニングをしてもらい、歯周病を予防していきましょう。
ひかり歯科クリニック山手台院
院長 北川 泰司