学校歯科検診の検査結果をもって受診される方が多い時期になりました。
今回は保護者の方からよくある質問をまとめてみました。
私たちのお口の中の歯の表面には歯垢(しこう)というネバネバした汚れがついています。
歯垢の中にはむし歯の原因になる菌がたくさん住んでいます。
それらの細菌が食べ物や飲み物に含まれる糖質をエサに「酸」を作ります。
この酸によって、歯の表面のカルシウムが溶け出し、やがてむし歯になります。
甘いものに含まれている糖はむし歯菌のエネルギーになります。
糖質には多くの種類がありますが、なかでもむし歯菌が好むのは、「ショ糖」です。
ショ糖は砂糖の主成分ですので、お砂糖をたっぷり使った甘いお菓子はむし歯になりやすい食べ物といえます。
虫歯の原因菌によって甘味料(特にショ糖)が分解されて酸が産生され、その酸が歯を溶かしてしまうのです。又、甘い物の他に、コーラやソーダなどといった酸性飲料の多量摂取も虫歯の原因となります。
小児の虫歯は大人に比べて進行が速いのが特徴です。
痛くないからといって治療せずに放置していると、神経のある所まで歯が溶けていき、最悪の場合には神経を取らなくてはならなくなる可能性があります。
痛くなくてもしっかり治療しておくことが必要です。
乳歯のむし歯を放置すると、永久歯の歯並びに影響したり、かむ力が落ちることにより成長に影響を及ぼすこともあります。
むし歯が痛くなくなるのは虫歯が進行して、歯の神経が死んでしまった可能性があります。
治ったわけではありませんので早急な治療が必要です。
痛くないからといって放置していると最悪の場合歯を抜かなければならないこともあります。
歯の表面が少し白くなった程度の軽い初期段階の虫歯は、フッ素や歯ブラシ等の管理次第で治るとされています。
しかし、大きく穴のあいてしまった虫歯が自然に元通りになることはありません。
歯医者でしっかり治療してもらいましょう。
歯にはカルシウムやフッ素が含まれている食品やその吸収を早めるビタミンDを摂取すると良いとされています。
カルシウムを摂るには魚介類・乳製品、ビタミンDが多く含まれる食材として、しいたけなどが挙げられますが、食事全体のバランス良く体に摂り入れる事が一番ではないかと思います。