若し何らかの理由で歯が抜けてしまったら、または大きな被せ物やブリッジが外れてしまったら如何されますか?
一本くらい無くても噛めるから大丈夫、とそのままにされている方をたまにお見掛けします。
しかし、実は間違い。
たった一本の空白が、他の全ての歯に悪影響を及ぼしてしまうかも知れないのです。
人がご飯を食べる時に歯にかかる力は、奥歯で10-20kgと言われています。
この力が歯一本一本にかかっているわけですが、歯は自身は割れない為に、歯茎の方向やお隣の歯の方向に力を流しています。
歯茎もまた、歯からの圧力に耐える為に歯を押し出す力を加えています。
これに依り、隣同士の歯はお互いに押し合って力を相殺し、歯と歯茎ともお互いに押し合って力を相殺し、口の中の歯並びは保たれているのです。
しかし、歯が一本失われてしまうと、その歯の両隣の歯は、押し合いが出来なくなってしまいます。
その結果、両隣の歯は空いた隙間の方へと倒れて行ってしまうのです。
そうやってぐらぐらになった歯は、隣の歯との押し合いが出来ないので、またその隣がいずれ傾いてくるでしょう。
視線を変えて、今度は抜けた歯の噛み合せの歯を見てみます。
噛み合せの歯はお互いが噛み合うことで、歯茎からの押し出す力に対抗してその位置を保っています。
しかし、相手が抜けてしまったことで歯茎からの力を抑えきれず、歯はどんどんと押し出され、次第に揺れてきます。
そのまま放置してしまうとその歯も抜けてしまい、その両隣が倒れてくるのです。
ですので、歯が抜けてしまったり、被せ物やブリッジが外れてしまったらすぐにご来院下さい。
両隣の歯を削って三本分の橋渡しとなるブリッジ、又は部分入れ歯の作製をご提案させて頂き、その他にもインプラント等、患者様のご希望に沿った治療を誠心誠意させて頂きます。
ひかり歯科クリニック山手台院
口腔外科専門医 稲田 良樹